'04 May ●テレビから70's の風が吹いてくる

お気づきだろう。ここ、1、2年、TV-CMでやたら70年代の曲が使われている。
昔の曲ゆえ懐かしく感じるのか、良い曲だから残っていくのか。当然後者であるのだが、僕のように70年代に思春期を過ごした者は、TVから突然流れてくるこれらの曲に、いちいち胸をジンとさせ、またジンとさせられたことに少し腹をたて、「こういう選曲、ちょっと安易なんじゃないの」と絡みたくなってしまうのだ。
・・などとケチをつけながらも思い起こして見ると、ざっと思いつく数曲だけでも、見事にそれぞれのスタイルの先駆者であったり中心的存在であったりしている。(下記のリストを参照してほしい)これでは文句のつけようがない。

若い世代の人で、このなかで気になる曲があったら、そのアーチストの周辺を巡ってみることをおすすめする。たとえばジョン・セバスチャンなら、ウッドストック系と言われるミュージシャンたち。THE BAND を筆頭に、ジョン・サイモン、マリア・マルダー、ボビー・チャールズ。アメリカのOld Time Musicに大きく影響を受けたロックだ。
BYRDSのようなフォーク・ロックが好きなら、メンバーだったデビット・クロスビーが後に結成したクロスビー・スティルス・ナッシュ(&ヤング)を聴いてみよう。フォーク・ロック最高のバンドだ。
また、CCRの南部っぽいロックが好みなら、ルイジアナのスワンプに首まで浸かったLAのバンド、リトル・フィートはぜひ聴いてほしい。そしてそのままニューオリンズファンクまで行くとなお楽しい。

僕たちが毎日なにげなく聞き流しているTV−CMから新しい世界の入り口がみつかることもあるのだ。

曲目・アーチスト広告主商品

[The Best of John Sebastian ]
(1989/Rhino)
『Welcome back』John Sebastian
ジョン・セバスチャンといえばウッドストックコンサートでラリッて登場した姿が印象に残っている人も多いだろう。ウッドストック系シンガーソングライター。ソロ活動以前はジャグバンドThe Lovin' Spoonfulのメンバーとしてヒットチャートを賑わせた。『Welcome Back』は'76TVシリーズ「Welcome Back,Kotter」のテーマ曲としてヒットした。
サントリー新・純生

[Uncle Charlie & His Dog Teddy]
(1970/Liberty)
『Mr.Bojangles』The Nitty Gritty Dirt Band
66年結成から現在も活動中のカントリーロックバンドの大御所。ブルーグラス、ラグタイム、R&B、ケイジャンなど,オールドタイムとロックを見事に融合させた。'70にリリースされた「Uncle Charlie&His Dog Teddy」はよりジャグバンドっぽい音に仕上がっている。ジャクソン・ブラウンはこのバンドの初期のメンバーだった。
ニッサンセレナ
(モノより思い出)

[PENDULUM]
(1970/Fantasy)
『Have You Ever seen The Rain?』
Creedence Clearwater Revival

アメリカンロックという呼び名がこれほど相応しいバンドはほかにない。カントリー、ヒルビリー、南部のR&Bをとりいれたスワンプロック。'67の再結成以後、この「雨を見たかい」をはじめ、シングルヒットを連発。どれをとってもアメリカンロックの金字塔だ。
ニッサンセレナ
(モノより思い出)

[Mr.Tambourine Man]
(1965/Clumbia)
『Mr. Tambourine Man』The Byrds
「Mr.Tambourine man」は'65 The Byrdsのデビュー曲にして全米No.1を獲得。この瞬間にバンドの目指していた「フォークロック」という新しいスタイルが誕生したと言ってもいいだろう。ボブ・ディラン作曲。
トヨタエスティマ

[Careless]
(1976/MCA)
『On And On』Stephen Bishop
ウェストコーストAORシンガーソングライター、スティーブン・ビショップ。卓越したサウンドセンスの持ち主である彼は多くのアーチストに曲を提供するほか、映画音楽の分野でも活躍。On And On は76年デビュー曲。
サッポロSapporo Meets
Farmers

[Tapestry]
(1971/Sony)
『So Far Away』Carole King
ジェームス・テイラーらとともに、シンガーソングライターの一時代を築いたキャロル・キング。50年代からブリル・ビルディングで活動、'70ソロデビュー。翌年この歴史的ともいえる名作「Tapestry(綴れ織り)」を発表。*CMではカバー曲が使われている。
キリン生烏龍

[Teaser and Fircat]
(1971/A&M)
『Morning Has Broken』Cat Stevens
イギリス出身の'70を代表するシンガーソングライター。「Mornig Has Broken」はEleanor Farjeonという童話作家の詞にStevensが曲をつけたもの。
ネスレネスカフェエクセラ
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